都心の中古マンション、史上最高値更新!一方で進む「東京の二極化」

2024年4月の東京都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)における中古マンションの平均希望売り出し価格が、ついに70㎡あたり1億6064万円に到達しました。これは前月比で2.9%の上昇、前年同月比ではなんと38.6%もの高騰となり、過去最高値を更新しています。

高騰の背景:富裕層・投資マネーの流入

価格上昇の背景には、国内外の富裕層による投資資金の流入が続いていることが挙げられます。2024年後半からは「売り時」と判断して、築浅物件を手放す動きも増えており、実際に都心6区の平均築年数は24.3年と、前年より3.5年も若返りました。築浅物件が市場に多く出回ることで、さらに価格相場を押し上げていると見られています。

広がる価格格差:23区内でも「二極化」が進行

一方で、東京23区全体を見てみると、価格の二極化が顕著になっています。

  • 城南・城西6区(品川・目黒・大田・世田谷・中野・杉並)
     → 70㎡あたり平均8359万円(前月比+2.5%)
  • 城北・城東11区
     → 同じく6348万円(前月比+1.6%)

都心6区の価格上昇率に比べると、その他の区は伸び率が半分程度にとどまり、「実需層の需要」中心のエリアでは、価格に天井感が出てきていると考えられます。

首都圏全体でも過去最高へ

東京都全体の平均価格も前月比2.6%高の8309万円と過去最高を更新。他県と比べても突出しており、

  • 神奈川県:3883万円
  • 埼玉県:2960万円
  • 千葉県:2770万円

となっており、東京都は他の3県に比べて2倍以上の価格となっています。

まとめ:中古マンション市場は“場所”がすべての時代へ

都心の一部地域では、富裕層や投資家主導で価格が天井知らずに上昇。一方で、一般の住まい手が多い地域では、価格の伸びが落ち着きつつあり、同じ東京23区内でも「二極化」がますます進んでいる状況です。

今後の売買を検討する上では、「どこで、誰が、何の目的で買うか」がますます重要になってきそうです。

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