東京の地価が全国一の上昇率!でも、いつまで続くのか?
国税庁が2025年7月1日に発表した最新の**路線価(2025年1月1日時点)**によると、**東京都の標準宅地の平均上昇率は全国最高の8.1%**を記録しました。全国平均(2.7%)の約3倍という驚異的な伸びです。
一方で、こうした“東京一強”の流れに対し、「このまま上がり続けるのか?」という冷静な目線も必要です。
なぜ東京の地価はこれほどまでに上昇しているのか?
● 人口流入が続く
地方からの若者や、海外からの居住・就労者の流入が東京に集中。需要が高まっています。
● 都心のマンション人気
都心部では再開発ラッシュ(虎ノ門・麻布台、品川など)やインフラ整備が進み、資産性の高いマンションへの投資需要が強まっています。
● 海外マネーの流入
円安を背景に、海外投資家にとって日本の不動産は“割安”。高級物件を中心に買いが入り、相場を押し上げています。
しかし…この上昇、永遠には続かない?
東京の地価は今、まさに熱を帯びていますが、将来的には“頭打ち”や価格調整が起きる可能性も十分あります。
地価が頭打ちする可能性とその理由
■ ① 価格高騰による「買い控え」
マンション価格は都心で1億円を超えるのが当たり前になりつつあります。実需層(一般の購入希望者)の購買力を超え、「欲しくても買えない」人が増加中。
その結果、販売在庫が積み上がり始めているという報告もあります。
■ ② 金利上昇リスク
日本銀行が徐々に金融政策を正常化する中で、住宅ローン金利もじわじわ上昇中。
金利が1~2%上がるだけでも月々の返済額が大きく変わり、購入意欲が冷え込む恐れがあります。
■ ③ 外国人投資家の動向
円安が是正されたり、海外の金利上昇が続いたりすると、外国人投資家が資金を引き上げるリスクも。
特に外資マネーは一度撤退が始まると急速に冷え込む傾向があります。
■ ④ 災害や地政学リスク
東京は首都直下地震などの災害リスク、また国際的な地政学リスク(台湾有事など)も抱えており、何かあれば一気に市場が冷え込む可能性も。
結論:短期は上昇、長期は慎重に見るべき
東京の地価は今後もしばらくは堅調に推移すると見られています。
ただし、いずれは「調整局面」に入る可能性が高いと見る専門家も少なくありません。
とくに実需や金利環境、投資家マインドの変化には注意が必要です。