金利と不動産

皆さんこんにちは。今回は前回に引き続き不動産価格に影響する要因を紹介していきたいと思います。最近頻繁に耳にするようになった金利。米国との金利差の影響で円の価値が下がっているなど連日ニュースになるのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、実は金利も不動産価格に影響します。

黒田日銀総裁の就任以来異次元の金融緩和政策の元、昨今は住宅ローンの金利の低さが手伝って住宅取得需要が喚起され、不動産価格が上がっていました。

出典:国債利回り「財務省」地価公示「国土交通省」

上の図は2012年から2021年までの10年物国債利回りと地価公示の全国平均価格の推移を示します。10年物国債利回りは10年固定の住宅ローン金利に影響を与えると言われているため、金利の値動きを表す指標とされています。

2022年以降住宅ローンの10年固定金利が徐々に上昇し始めました。 世界的なインフレが生じている中、米国や英国、欧州中央銀行等の中央銀行が利上げに踏み切っており、その結果として日本の10年物国債の利回りも上がっているためです。住宅ローンの10年固定金利は10年物国債の利回りの影響を受けるため、大手銀行は2022年以降金利の引き上げを立て続けに発表しました。

金利は上昇傾向にありますが、今のところ顕著な影響は出ていません。 理由として、店頭金利は実際に借りる適用金利よりも高い傾向にあり、実際にはまだ多くの人が低い金利で住宅ローンを組めているからです。また、変動金利は今も総じて低金利であることから、変動金利も組み合わせることでまだ低い金利で住宅ローンを組むことができます。さらに、日銀もまだ低金利政策を継続するスタンスを取っているため、金利は何とか抑えられています。

ただし、日本もこのままインフレが続けば、日銀も利上げに踏み切らざるを得ない状態になります。その場合10年物国債の利回りが上がり、それに影響を受けて住宅ローン10年固定金利も上がり、結果として住宅取得需要が低下することが予想されます。住宅取得需要の低下によって将来的には不動産の価格が低下する、という流れが予想されます。

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