不動産と負動産、相続したらどうしますか?第三回

資産性のある「建物」とは?

相続後に相続人が住むにしろ、賃貸に出すにしろ、いずれにしてもまず家の中を整理して補修すべき箇所を確認することです。建物付きで相続する場合は、相続時までになるべく家財道具を片付けておくことです。特にタンスや食器棚のような大型の家具を撤去してみたら壁が傷んでいたりカビが生えていたりと、思わぬ状況に遭遇するものです。屋根や外壁などの修繕履歴も確認し、亀裂が入っていないかを確認しましょう。見落としがちなのが樋で、台風や豪雨などの影響で破損しているようなケースもあります。 室内の機器でチェックしなければならないのはエアコンや給湯器です。親が病院や介護施設などに長いこと入居していると、機器が壊れていたり動かなかったりすることがあります。相続後どの程度の修繕費用がかかるのかをあらかじめ把握しておくとスムーズに進める事ができます。 最近ではマンションを相続するというケースも増えています。マンションの場合は建物価値がとても重要です。マンションに付随する土地の権利があるといっても僅かな敷地権の共有にすぎません。つまりマンションは相続後自分が住む、他人に貸す、売る、という点から資産性を正確に把握しておくことが大切です。ほとんどの場合マンションを相続するケースでは築40年を超えることが一般的です。戸建と違い立地については道路への接続などは気にする必要はありませんが建物の老朽化の具合はチェックしなければなりません。 親が住んでいたマンションの状況なんてわからないと思いますが管理組合から大規模修繕履歴を確認する事ができます。特に議事録を見て。住人間のトラブルが頻発していないか確認しなければなりません。古いマンションの場合オートロックがない、共用部が汚い、外壁の塗装、配管や設備の改修が行われていない等、相続した後に賃貸したい、売却したいといった場合には、ぜひご相談下さい。

以上のように、できるだけ相続発生前に相続する不動産については物件を見て、入念な準備を行っておいた方が良いでしょう。毎年課せられている固定資産税も、通知書を見せてもらえばどの位の税金負担を覚悟すればよいかもわかるというものです。 そしてもし資産性が見込めない不動産であれば、出来るだけ早めに処分して現金化することも視野に入れることをお勧めします。特に不動産で相続税を気にする必要のない世帯では、「いらない不動産」をあえて相続することなく、早期に現金化して相続人同士で分けてしまえば、いざ相続発生の際も相続人同士でもめることなくスムーズに行えます。 いらない資産は早めに見切ることです。

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